秋のお彼岸におはぎを食べたり供えたりするのはどうしてなのでしょうか。また、おはぎにそっくりなぼたもちとの違いは何かあるのでしょうか。お彼岸の意味もあわせて、この時期におはぎを食べたり供えたりする理由について詳しくご紹介していきます。
そもそもお彼岸とは何?
お彼岸とは、春の3月と秋の9月の年2回に分けて行われる日本ならではの仏教行事です。春のお彼岸の時期は春分の日を中日にした前後7日間、秋のお彼岸の時期は秋分の日を中日にした前後7日間のことをいいます。
此岸(しがん・現世のこと)と彼岸(ひがん・あの世のこと)の距離が近づくとされるお彼岸は、お墓参りや仏壇にお供え物をするなど先祖供養をすることで先祖に思いを馳せる期間。
また自分自身もいつかは彼岸へ心安らかに行けるように六波羅蜜(ろくはらみつ)と呼ばれる修行を行う期間ともされてきました。
お彼岸におはぎを食べる理由
お彼岸におはぎを食べる理由
先祖に感謝し、いつかは自分も彼岸にたどり着けることを願う時期であるお彼岸。そんなお彼岸におはぎを食べたり供えたりする理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
①先祖に感謝を伝えるため
お彼岸におはぎを食べたり供えたりする理由は、先祖に感謝を伝えるためです。もち米とうるち米を炊いて作るおはぎには多くの砂糖が使われています。今でこそ手軽に買える砂糖ですが、かつては高級品で誰でも気兼ねなく食べられるものではなかったのです。
貴重で高価だった砂糖をたっぷり使うおはぎは、先祖へのお供え物としてふさわしい食べ物。また、供えた後におはぎをいただく側としても先祖を偲ぶ意味があるでしょう。
②小豆の赤色が邪気を払うから
お彼岸におはぎを食べる、供える理由は小豆の赤色が邪気払いできるからです。小豆の赤色が魔除けになるという考えの発祥は、中国の陰陽思想からきているといわれています。
中国では、赤色は太陽や生命力を象徴する「陽」の色で邪気を払うとしてお祝い事で重用されてきたのです。この思想を受け継ぐ日本では、慶事でお赤飯を炊いたり、厄払いに水無月という小豆の和菓子を食べたりなどさまざまな行事に「赤色」の縁起を取り入れています。
③五穀豊穣を感謝する
お彼岸の時期は、稲を植え始める時期と実りを収穫する時期にちょうど重なっています。春の3月はこれから田植えを始めようと準備をする時期、秋の9月は稲穂に実ったお米を収穫する時期です。
おはぎの材料である小豆も、種をまいたり収穫したりする時期はお米が育つ時期の流れとほぼ同じ。お彼岸に収穫となるもち米は五穀豊穣の象徴でもあったことから、両方を使って作るおはぎを供えたり食べたりして感謝してきたというわけです。
おはぎとぼたもちの違い
見た目がそっくりで、違いがないようにも見えるおはぎとぼたもち。なんとなく、「地域によって呼び方が違うのでは?」と考える人も多いのではないでしょうか。実は、おはぎとぼたもちの違いは季節による呼び分けであるということがひとつの説です。
春のお彼岸の時期は牡丹が咲くため「ぼたもち(牡丹餅)」、秋のお彼岸の時期は萩の花が咲くため「おはぎ(萩)」と呼んでいたようです。また、春のぼたもちはこしあん、秋のおはぎは粒あんを使って作るという説もあります。
近年では、季節によって呼び方を区別することなく、1年を通して「おはぎ」と呼ばれることが多くなってきているようです。
参考:農林水産省
お彼岸におはぎを食べる風習はいつから?
先祖を供養するお彼岸におはぎを食べる風習は、今から400年以上も前の江戸時代から始まったとされています。かつて高級品であった砂糖は江戸時代に国産化が進んだことから一般に広まり、家庭でもおはぎが作られるようになったのです。
また、お彼岸の際に家庭で作ったおはぎを隣近所に贈り合う風習が始まったのも江戸時代とされています。おはぎは先祖に供えるだけでなく、身近な間柄の人同士がコミュニケーションを深める食べ物としても愛されていたのです。
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お彼岸におはぎを食べてご先祖様に感謝しよう!
お彼岸におはぎを食べる主な理由は、先祖に感謝し、供養をするためです。春や秋のお彼岸にはお参りやお仏壇の掃除とともに、おはぎを供えてみてはどうでしょうか。家族や友人、周囲の人と美味しいおはぎを食べながらコミュニケーションを深めるのもおすすめです。